Novel
□共に
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いきなり目が覚めた。
ぼーっとする頭で辺りを見回すが、まだ朝では無いようだ。
ダルい体に毛布を巻き付け体を起こし、隣にいるはずだった愛しい人を探す。
「・・・・・・手塚?」
静かな部屋に響く声。
少しすると、シャワーを浴びていたのか上半身裸で髪が濡れている彼が現れた。
「起きたのか?」
「うん。」
ベッドに彼が腰掛けるのを見て、その体に持たれかかる。
あの夏から6年が経ち、世界で活躍する選手となった手塚。
久しぶりの再会。
少しでも長い間、その温もりに触れていたかった。
「ねぇ、手塚・・・・・」
「なんだ?」
いつも心を占めている疑問。
「今度はいつ会えるの?」
明日にはまた離れてしまう。
「そうだな・・・・・」
スケジュールを思い出している手塚。
だけど僕はそのスケジュールをすぐに言える。
手塚にいつ会えるのか把握するために、調べているのだ。
それによれば、しばらく大会などが続き下手すれば3ヶ月も会えない。
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